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2017-01-07

Essays #5 / 場所の言語化

essay_5

Text written by Komatsu Hiroko

産業は第一次産業(農業、林業、水産業など、狩猟、採集)、第二次産業(製造業、建設業など、工業生産、加工業。電気・ガス・水道業)、第三次産業(情報通信業、金融業、運輸業、小売業、サービス業など、非物質的な生産業、配分業)の三つに分類され、経済発展につれて第一次産業から第二次産業、第三次産業へと産業が移行していくことをコーリン・クラークが『経済的進歩の諸条件』において示したと学校で習いました。すると私が撮影している対象は「第二次産業が行われている場所」ということになり、経済発展から見ると中間に属することになります。
このような場所で撮影を続けて10年近く経ちますが、一度撮影した場所を再び訪れるということはほとんどありません。東京在住のため撮影場所は家を起点として関東では東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県と広がっていき、関西や北陸に足を延ばすこともあります。日本国中に撮影出来る場所が多数存在しているので、次々と未知の場所を訪れては撮影を続けることが出来ましたし、これからも続けられるでしょう。
経済が効率的に発展するために同種の産業が同一地域に集まるので、場所にはそれぞれの特性が見られますが、展示された写真から場所の特性を読み取ることができないように撮影しています。例えば「地名」は「場所の言語化」であるので共同体において既に共有されているイメージから自由になることはできません。できるだけ言語から離れることで既存の現実から離れて、展示空間を別の現実とすることができると考えています。